廃線ってロマンがあるよね…
長野に訪れたときに見つけた幹線道路。
長野県国道292号線を走行していると何やら怪しい橋が。
周りは新しく造形された見た目なのに件の橋だけ異質なルックスを放っていた。

言葉は悪いが、古臭いというか【無骨】なのだ。

この国道は幹線道路で流れが速く、ゆっくり観察できなかったので車を停めて徒歩でここまで訪れた。
やはり想像通りかなり怪しい。何これ?

近づくとますます不思議な形状に。
もはや異物。

実はここ歩行者のために造られた橋ではないのだ。
長野電鉄河東線(木島線)の信州中野駅ー中野北駅を結ぶ新井架道橋なのだ。
2002年に廃線となった。
詳しくはこの方のブログが参考になると思う。(ブログの文字を押せば飛べます)
私自身には電鉄の歴史知識はないので、この橋の勇姿を、写真として大量にネットの海に投下しようと思う。

目を引くデザイン。なんのためにあるのか二度見してしまう。
とはいえ興味がない人からすると、別にその辺にあるじゃないかといった反応が帰ってくるから面白い。

無骨すぎる鉄鋼。近年このような仕上げ方は街であまり見ない。


歩行者用の道として再利用されているわけではない。
この橋の手前に真新しい橋がすでに架けられているのだ。

マークがついているところが今回取り上げた橋。
その真隣に新しい橋があるという面白い構造だ。

後から増設したかのようなゴチャついた構成に興奮する。迷宮のようだ!


これも鉄道に関連する遺構なのだろうか?


ボルト剥き出しの橋。

石は恐らく当時からあるもの。電車の敷石だ。

ちょっと集合体恐怖症の私にはきつい画像。


こうやってみると線路はないが、電車の道という雰囲気が伝わってくる。

というわけで反対側へ到着。

橋に橋名板がついているのを見つけた。
関係ないのだが、静岡県ではこれを盗む事案が多発しているようで被害総額は450万円を超えるそうだ。
盗まれた橋の板は実に90枚に及ぶ。

1996年。比較的新しく感じるのは私がいい年齢(おっさん)だからだろうか…
板には間違いなく長野電鉄株式会社の文字と新井架道橋の文字が刻まれていた。

塗料の垂れた跡を愛でる。

車の侵入は防がれている。確かに橋は手入れもされていないだろうし、何かあったらやばいよな…

もう電車は走ることはない…一度も乗ったことはない電車だが、なんだか寂しい気持ちになる。
そしてこの橋もいつまであるのか…

プレゼントでもらって以来参考にしている書籍です。
長野廃線シリーズ
