久しぶりに魂が動かされたアニメを見てしまった。
めちゃくちゃ面白かったのでみんなにおすすめしたいアニメ。
最終話の挿入歌は【I Really Want to Stay at Your House】
最終話の曲名が気になる人も多いと思う。私もそうだった。
アニメの試聴後はすぐに【この曲何?!】と検索してiTunesで購入したほど。
サイバーパンク原作のゲーム内では車を運転するときに流れるラジオ曲の一部でしかなかったようだが、アニメでは重要局面やラストシーンで使用されている。
曲単体も素晴らしいんだけど、アニメ上のシーンにもバチっと合致しててこの曲を当てはめた人のセンスに脱帽してしまう。だからこそリリースされて数年経過したこの曲がまた人気を博しているわけだ。
放送後に各国のSpotifyグローバルチャートを占領したのも頷ける。
切ない曲調から盛り上がりを見せて爽やかにサビへと繋げていく感じがたまらない。
【I Really Want to Stay at Your House】というタイトルもいい。1話でルーシーの家に誘われたディヴィットを思い出させる。その思い出を抱きながらラストシーンでルーシーの目に映ったはしゃぐデイビットの姿と共にこの挿入歌が来たらもうね….このシーンのために作詞作曲されたんか!と思うほど。
前述の通り元はゲーム内のドライブミュージックの一つだったわけでこの名曲を世に知らしめたのはエッジランナーズとも言える。物語の雰囲気にここまで合った曲あるんか….と涙を禁じ得ない。曲単体だったら【あ、この曲イイね】だけで終わっていたので、アニメと曲を同時に知ることができて本当に良かったと思う。
Let’s Eat Grandma(レッツ・イート・グランマ)のメンバー、Rosa Walton(ローザ・ウォルトン)が携わった楽曲。
もう一人記載されていたハリー・コギンズに関しては検索にて調べられなかった。
似たような楽曲を求める場合はレッツ・イート・グランマの出しているアルバムを聴きあさるとイイかも。
アニメサオバーパンクエッジランナーズの感想
元々好きなジャンルだった上にトリガーによるセンスの良すぎる色彩、配色、デザインに完全にやられてしまった。
適当にNetflixを彷徨ってたら面白そうなアニメを見つけた。とりあえずながら見してたが気づいたら前のめりで釘付けになってしまった。
一話で引き込まれたしストーリーも声優の演技も全部良かった。(脳死)
察しの良い人はネタバレになっちゃうから気になって検索しできた人はこんな記事読まずにNetflixで今すぐ見た方がいい。
初めて見た時はざっくりしたアメリカンなアニメかと思ったが、キルラキルなどを手がけたスタジオだった。ここのスタジオは躍動感あふれる描き方をするんだけど今回も存分に発揮されてた。
見れば見るほど作り込まれた動きやカット、大胆、迫力満点に描くから見応えもめちゃくちゃあった。
ルーシーは登場当初、悪くてぶっ飛んでるお姉さんって雰囲気から乙女ヒロインへと収束していった。年上から同い年、年下とまで思うほど。これはディビットの成長の物差しにもなったと思う。体だけではなくてリーダーシップも備えていった作中でのディビットの成長目まぐるしかったから。
少しずつメンバーに受け入れられていく姿もよかった。初めは殺されそうになってたのに….ウッ….
みんながみんなサイバーサイコシスに自分だけはならないと思っている。けど実際は….ってところも良かった。リアルで。
目が分裂するサイバーサイコシスの表現方法も良かった。初めの頃は自分の目がバグってるのかと思ったけどイカれ具合をいい感じに表現してたと思う。
ラストシーンはグッときた。よくありがちな展開って訳でもなく….正直sit!!って感じなんだけど、それがまたこのアニメを神に昇格させた要因なんじゃないだろうか。
主人公の選択から結末は不可避だったかもしれない。
別エンディングも見てみたいと思うけど….やっぱりあのエンディング以外はないのかなとも思う。
兎にも角にも取り返しのつかない儚さを感じた。
そしてこの挿入歌を聞くと涙を流す体質になってしまった。
これはもうエッジランナーズを見た人全員そうだろ….と確信が持てる。そうだろ、サイバーパンクども。
ジャンル
サイバーパンク、ディストピア
サイバーパンクの歴史って意外と古い。起源は分からないが出た当時は新進気鋭だっただろう。現在ジャンルはもはや一周してネオレトロ感すら漂う。
東京都のネオン、夜の繁華街のゴチャゴチャした感じをスタイリッシュに仕上げて外国人から見た日本みたいに仕上げるとサイバーパンク味。
巨大電光掲示板、流れるネオン、煌びやかな世界、遠くから見るとめちゃくちゃ綺麗だけど、綺麗なのは建物や一部で実際の街はスラム化してて汚ねえイメージ。最高。
本作でもそれらはしっかり記されている。
順当に行けば未来はとんでもないテクノロジーでビルばっかりで街は清潔、治安も最高!なはずなんだけど、これらの世界ってスラムはあるし廃墟みたいなビル群はあるし治安は悪い。ってのがお決まりだしサイバーパンクでもしっかり踏襲してた。
感想
1話から10話までノンストップに面白かった。どんなに好きな作品でも2クールや長い話で誰ない物語はない。10話という刹那的な短さの中に地上波だったら24話レベルだろ….ってくらい詰め込んで凝縮されてる。
一話のぶっ壊れ銃撃戦から始まるバイオレンスアクションからボーイミーツガールまで網羅してて最高でした。
見始めたのが本当に偶然だったので最初の1分で引きつける構成にしてくれて本当によかったと思う。1分みて【あ、このアニメ最後まで見るやつだわ】って久しぶりに確信してしまった。前情報0でもクソ面白!と思った。この時点でトリガーが作ってるアニメだなんて思わなかったけどディヴィッドが出てきたあたりでやっと気づけました。
最初から最後まで最高だった。しいて言えば主人公やチームの日常、ルーシーとのイチャコラをもっと見てみたかった….
短い話数の関係上難しかったかもしれないが、それらの話があったら終盤からラストにかけてもっと心臓潰れてたかもしれない。
あっさりした表現ってのも命のやりとりが軽いこの世界ならではなのかもしれない。
ストーリーの関係上、もう2度と彼らのやりとりを見られないと思うと苦しい。
あらすじ
舞台は未来。
アラサカ等の大企業エリート集団とその他有象無象という格差の激しい世界。
サントドミンゴというスラムで母親と二人暮らしの高校生のディヴィットは間違いなく有象無象側の人間だろう。
月額洗濯機の金額すら満足に支払えずため息をつくディヴィッド。
しかし彼の地頭はよく学校の成績はかなり上位なようだ。
彼が通っているのはこの貧乏な親子には似つかわしくないエリート学校。
アラサカの重役の息子なんていう絵に描いたように嫌味なやつと同級生。もちろん半端じゃない学費。
母親は違法な方法でお金を稼ぎ、その稼ぎの大半をディヴィッドの学費ために充てていた。
鬱憤も溜まるしお金もないディヴィッドは裏BDを売り捌くバイトの傍ら、自分も視聴してつまらない日常の憂さ晴らしをしていた。
※裏BDってのは裏ブレインダンスの略。ブレインダンスってのは他人の疑似体験ツールの事だ。
そんな時、ある裏BDでディヴィッドはめちゃくちゃ興奮する。
アダルティなもんじゃなくて一人の男が大量の武装警官集団と戦って最後は処理されるというシロモノ。
その男の強さの根底には全身のサイボーグ化もさることながら尋常じゃない動きにあった。
瞬間移動じみた高速移動を繰り返して警官隊を迅速に処理していく。
その男の最後の記憶が消えた瞬間現実に戻り、やべえもん見ちまった!最高だぜ!と叫ぶディヴィッド。
そんなちょい悪だけど小物さ溢れ、母親思いの優しいディヴィッドはとある悲劇から自暴自棄になるんだ。
そして必然ともいえる因果からディヴィッドは裏BDで見た超高速移動していた極悪人が使っていたサイバーウェア(身体改造)を手にする。
ディヴィッドはそれを売ってお金にするのか?それとも人生を変えるためにインストールするのか?
世界観は独特だし暴力的だから見る人は選ぶかもしれない。苦手な人もいるだろう。
私の中では歴代アニメTOP3にランクインして忘れることはないと思う。
バグだらけで発売直後の人気から急落したサイバーパンク2077。アニメという力を借りて、そして度重なるアップデートにより不死鳥の如く大人気ゲームへと復活を遂げた。
出た当初はバグの評判で買うのを躊躇ったが、今こそ買う時が来たと思うので筆者はポチったぞ。アニメに出てくる挿入歌も流れるようだし、エッジランナーズを見た人全員が恨みを持つキャラクターもゲーム中に登場するのでボコボコにして溜飲を下げたいぜ。
おわり