2005年。かれこれもう14,5年前である。
当時中学生。
強烈に脳裏に焼き付いたアニメ【SPEED GRAPHER】を語る。
GONZO制作で2005年テレビ朝日で木曜深夜26時40分に放送されていた。
全24話のアニメ。
【SPEED GRAPHER】
今現在あんまりアニメ見なくなっちゃったんだけど、いかにも【深夜アニメ】って感じのあやし〜いアニメでした。
今こういう作品結構少ない気がする。めっちゃ好き嫌い別れる作品だとは思う。
今流行りなのは異世界物とかちょっとRPG入ってるやつが多い印象あるかも。(それもちょっと古いか)
視聴したのが本当に昔のため間違ってる箇所あったらすみません。
オープニングがおしゃれ。
グラビアの美少女(Girls On Film)ってタイトルのこの曲は作品にもぴったりだと思う。
主人公の能力であるカメラのフリもバッチリ効いてる。というか深夜アニメに使用許可とかよく降りたな….と思う。当時かなり流行った洋楽みたいだね。
申し訳ないけどこのサイト見ても大した情報はないんや….ただこうして検索で来た人はみんなこのアニメが忘れられない人たちだよね。
わかる。数あるアニメを見てきたし、これより面白い作品もたくさんある。
なのに….なぜか忘れられないんだよな….OP、話の構成、漂う悲壮感、棒読みだったヒロイン声優の成長….全てが愛おしい。
コンセプトは大人の童話
従来のアニメファンターゲットである10代・20代の若者達を視野に入れつつ、少年時代、生活の中にアニメが身近にあった大人たち、また今はアニメを見る機会を失ってしまったが、きっかけがあればアニメを見ることに抵抗のない30代・40代の潜在的アニメファンを掘り起こしたいと考えています。
つまり、大人の視聴を喚起する作品の創造を本作品の目的とします。
制作監督の言葉である。
あらすじ
バブル戦争から十数年、世界は富める者と貧しき者の二極分化が急激に進み、日本もまたその例外ではなかった。
富める者はひたすら己の欲望と快楽を求め、東京はその欲望を満たす快楽都市と化した。
パスポートを剥奪され国内でくすぶっていた戦場カメラマン雑賀(サイガ)は、ある日秘密クラブの潜入取材を依頼される。それはセレブの中でも特に選ばれた者だけにしか出入りを許されないと言われる闇の社交場であった。
その会員になれた者には究極の快楽が与えられるという。
潜入に成功した雑賀に助けを求める謎の少女、神楽(カグラ)。
彼女は、秘密倶楽部の支配人、水天宮によって倶楽部のシンボルとして操られていたのだった。
神楽をつれて逃げる雑賀、だが雑賀は神楽と接触したことによって特殊な能力に目覚めることになる。そして、水天宮の命を受けた、秘密倶楽部からの追っ手もまた欲望によって特殊な能力に覚醒した者たちだった・・・。
秘密倶楽部の支配人、水天宮の真の目的とは、そして神楽とはいったい何者なのか?!
「スピードグラファー」雑賀の孤独な戦いが始まる・・・
雑賀は日本・東京でのスクープを『つまんねぇなぁ』とつぶやきながら撮影する。
戦場のような凄惨な出来事は何もない。雑賀自身もどこか空っぽの日常を過ごしていた。
あらすじにあるように、超金持ち、芸能人、官僚などの富を持つ者もまた退屈していた。なにか刺激はないか。と。
富む者たちは紹介制の秘密倶楽部その欲望を満たしていた。
そこではなんでもやりたい放題。雑賀はそれを突き止めるわけだ。
政治家の乗る車を尾行すると、隠された地下道に降りていく。
そこからさらに秘密の地下鉄に乗り込む雑賀。そこにはマスクをしたVIPたちの狂った宴があった。
第16話【半期決算報告】によると秘密クラブの会員費は2400万円
特別会員の年会費は1億2千万円だ。
しかし秘密はそれだけではない。
秘密倶楽部で女神様と称えられている美少女と接吻することで、接吻された個人の秘めたフェチズムを究極的に引き出す儀式が繰り広げられていた。
女神様はどこかうつろ気な目をしていて正気ではなさそうだ。
ひょんなことから雑賀の潜入がばれるが、女神様はなぜか涙を流しながら雑賀に口を付け【私を連れて逃げてください】と懇願する。
二人の逃亡劇が始まるわけだ…。
まあおもろいんですよ。設定もおもろい。
フェチズムを引き出すってのは、どういうことか。
例えば超有名バレエダンサーの白金(cv:子安さん。子安さんは変態演技させたら神)は人間の動き程度では満足できない状態だった。
既に彼は地位も名声もあるのに、究極を求めてイライラ。
『うちの子になにとぞバレエの指導をっ』って相談にきた母親の前で『腕はもっとしなやかに!!!動きが固いいいいいいい』と発狂しその子の腕を折ってしまう。
そんな彼は女神様により全身ゴム人間と化す。ビルからビルへと移れるほどの弾力性。
銃を発砲されても、そのしなやかさ故弾丸が彼を貫くことはない。
彼のしなやかかつ強靭な腕はボディーガードたちの頭を粉砕するほど。
こんな感じで、歯医者、神父、金持ちの婦人、エスティシャン、果ては日本のトップまで怪人となって己が快楽を満たすため人を襲っていた。
彼らは作中ではユーフォリアと呼ばれている。
歯医者のユーフォリアは人体改造のように患者を壊すし、【食】に目覚めたユーフォリアは人を食べたくなってしまうし….恐ろしいぜ。
立ちが悪いのが秘密倶楽部自体VIPしか入れないからユーフォリアに目覚めるのはめちゃくちゃ金持ちばかり。
人を快楽のために消したとしても簡単に揉み消せてしまうんだよね….俺はこの作品でお金の怖さっていうのも感じたね。
ユーフォリアはだれもが能力を発現するわけではない。選ばれたものだけ。
そして雑賀もまた戦場という極限状態からいつしか心の根底で【人の生き死にを撮影する快楽】におぼれていた。
神楽にキスをされてしまってユーフォリアとして目覚めてしまった彼に与えられた能力は写殺能力。
カメラで覗いた対象を撮影することで爆発飛散させる。
彼はもう…普通に写真を撮ることはできないのか…
そこもラストまでみてほしいところですね。
あと雑賀だけ能力を使うごとに視力が衰えていくのも悲しい設定だった。
無限ではないっていうね。現代で言う万華鏡写輪眼だよ。
登場人物
雑賀辰巳
表主人公。渋い….
特徴的すぎるキャラの前では結構存在がかすみ影が薄い…写真で相手を制圧する能力。
ぶっきらぼうで不器用だが、なんだかんだ面倒見いいし、やさしい男。
天王洲神楽
何故か彼女の体液を摂取すると、(因子があるもののみ)ユーフォリアとなる。
水天宮は神楽を催眠状態とし女神様の儀式としてユーフォリアを生み出していた。
声優はオーディションで素人さんから見つけ出した人だった気がする。だから初めのほうは結構棒読み感が強かった。
水天宮寵児
秘密倶楽部支配人。天王洲グループを手に入れようと画策する。
彼もまた超超金持ち。彼のタバコは一万円札を丸めたもの。それに火をつけ吸う。
そんな彼は雑賀とは意外な繋がりがある…彼は昔から金持ちではない。彼がお金に執着する理由や取り立てに厳しいのはなぜかというのもアニメを見ていた当時は気になっていた。
今とは裏腹に辛い過去があるので敵とは言え見逃せない。
彼にも彼なりの正義がある。見た目は完全にセフィロス。そして声優もセフィロスを演じた森川智之氏が演じる。彼の能力は血を自在に操る能力だ。
銃弾を弾き、血で翼を作り空も飛べる。当時中学生だったおれはめちゃくちゃかっこええええって思いながら見ていた。厨二病を悪化させた。
飛んでる姿も….セフィロス。
天王洲神泉
天王洲グループ総帥で神楽の母。
水天宮の恋人(と思っているのは神泉のみで、水天宮は神泉を利用していた。神泉もまたかわいそうなのだ。彼女の最後は…)
神楽に対して陰湿ないびりを行なっている。
彼女の美しい若さを羨み渇望している。
ずいぶん昔に見たきりだが今でも印象深い。
放送当時と高校生の頃に再度視聴し、2週視聴した。
途中結構中だるみしたり作画がまじで崩壊するけど個人的に好きです。(面白いとは言ってない)
周りでは見たことある人に出会わしたことがないアニメ。
放送当時カメラをやってた友人に写殺能力とかめちゃくちゃかっこええやろ!!見てみ!!って視聴勧めたけど彼はつまんねぇ….って言っててショックを受けた(笑)
そして時は流れ大学生の頃。
中古ショップでDVDの1巻と2巻だけ売っていて安かったので購入しました。
初めてのアニメDVD購入品がスピードグラファーって我ながら中々マニアックだ….
音楽とアニメの雰囲気がとても気に入っています。