みなさんは漫画【アビス】を知っているでしょうか。
僕が大好きな漫画の1つです。ただ大衆ウケはしないとも思います。
レビューも結構真っ二つに分かれている。巻が進むごとに絵が上手になっていきます。
少しアビスの世界を少し見ていきしょう。
今回の漫画オススメポイント
- 敵キャラクターのデザイン
- 風景の作り込みと書き込みが凄い
- 主人公の性格が好き
漫画【アビス】
2013年の別冊少年マガジンで連載されていました。ジャンルは頭脳バトル漫画!らしい。
途中から終盤パワーゴリ押し漫画になってた気もしないでもないが、工夫立ち回りで強大な敵に立ち向かうのはやっぱりカッコいい。
作者は長田龍伯先生。
別冊とはいえ少年漫画だったのか!と驚きました。僕が読んだ当時は完結してなくて、つい最近完結したことを知り読破しました。
現在は新しい連載を開始していました。
この作者のオススメポイントはやはり独特の世界観と敵キャラクターの秀逸なデザイン。
本当にすごい。キモカッコイイ。
あと風景の作り込み書き込みが凄くて読んでいるだけでワクワクする。自分がその場所にいるみたいになる。
アビスの世界
主人公が眼を覚ますと、見覚えのない世界。
長田龍伯:アビス一巻より引用
こういう廃墟、廃モール、工場、炭鉱跡みたいな場所がメインで物語が進んでいきます。タマンネェ….もうこういう風景の絵でエモい。
登場人物はみな一様に記憶が消されて訳もわからず彷徨わなければいけません。
主人公の檀ヒビキに至っては今までどんな人生だったかすら振り返れない。
彼だけ記憶が大幅になく、他の登場人物と違い家族で過ごした思い出も振り返れない。これが後の物語の締めに使われてくる。
記憶にあるのは、脳裏に焼き付いた【柊サクラを守れ】という声のみ。
檀ヒビキのズボンに謎の機械が入っている。
しかし使い道もわからない状態….ボタンを押しても何も反応しない。
実はこれはトリガーと呼ばれる機械で個々に能力がある。
炎を出せるもの、氷を生み出せるもの、瞬間移動できるもの、触れずにものを動かせるもの….
厨二心をくすぐる設定だ!でも連続使用はできないし、何かしら条件があったりとイマイチ使い勝手は良くない….
そしてそんな彼らに【イーター】と呼ばれる異形の化け物が容赦なく襲い掛かる。人間側はトリガー能力をそれぞれ持っているが(中にはトリガー能力すらない人もいる….)一対一の場合その強大な力に太刀打ちは難しく強力な能力を持っているものでも時には命を落としてしまう。
そんな中主人公檀ヒビキはそれぞれが持つトリガーの能力をうまく組み合わせ、困難な状況を打破していく。
そもそもなぜこんな世界に連れてこられてしまったのか….
「神隠しの末連れてこられた世界だ….」
「次元の狭間」
など登場人物内で考察が繰り広げられたが….ちょっとオカルト要素あったね。
バミューダトライアングルでの転送先がアビスの世界みたいなね。
作品の途中までは保有者のトリガー実施試験とされて話が進んでいくんだけど。。
ステージを進めていくうちに研究する側の研究者や被験者を連れてきた側の人間までみな記憶を消されアビスに送られていたことがわかってくる。
ただの実験ではないようだ。実際の真相は….
ちなみに有耶無耶にならずに、この手のものの中では、比較的しっかりこの辺解説解明されて完結しました。
….しかし最後打ち切りが決まったかのごとく早足ではありました。もう少しゆっくりとした展開で進んで欲しかったというのが素直な感想です….
トリガー能力
長田龍伯:アビス一巻より引用
主人公檀ヒビキのトリガーの能力は【コピー】
触れた相手のトリガー能力をコピーして使用することができる。
いかにも主人公っぽい能力だ!
先程一人でボタンを押しても何も起こらなかったのはコピーする対象が存在しなかったからだった。
漫画内の登場人物にもすごい能力!と言われていたが、弱点がある。2メートルを離れてしまうとコピーした能力は失われ、使用できなくなる点だ。
こういう制限があるのもいいよね。ジョジョのスタンド能力やハンターハンターの念能力しかり漫画家の先生は本当に頭がよくてすごいなっていつも思う。
万能すぎると話がつまらなくなるから大事だよね。
他者の能力を組み合わせて、困難な状況を打破する。この辺が頭脳バトル漫画っぽいところかも。
実はトリガーは本来人の持つ力を制御する為の道具。なので個人それぞれで能力が違うし、個性があるのだ。
その不安定な力を統制する機械だ。
トリガー無しで能力を暴走させることで危機を救うシーンもある。
しかし制御を失った力は人としての領域を超え、困難を救うが発動者はその命を燃やし尽くす。アビスでは主要メンバーがどんどん減っていくから本当に先が読めない。
え?!ここで脱落?!ってメンバーが結構いたし、最後まで残った(笑)ってホッとするメンバーもいた。
イーター
アビスの世界に存在する異形の怪物。それぞれ独自の進化を遂げていて能力も様々。
喋れるものも居れば奇声を発するだけのものもいる。….また元は人間だったものもいる。
いずれもアビスに迷い込んだ人間を躊躇なく襲う。
イーターはなぜ人間を襲うのか…
縄張り意識が非常に強く、テリトリーに入ってきたものはとにかく襲う。そんな動物的な考えのものや、狂った世界に放り出されることで自身もまた狂ってしまったものなど多岐にわたる。
漫画アビスの魅力はこのイーターの秀逸なデザインにあるとも言える。
最終巻8巻
まだまだ続きそうな感じでしたが6巻辺りからかなり駆け足に。
作者的にもまだまだ風呂敷広げる気満々っぽい雰囲気だったのに….この辺りは打ち切り雰囲気がすごかった。正直読んでいて、これ本当にこの巻で完結するの?って思いましたが、結末は結構好きでした。
救いがあったし個人的には好きな終わり方。
気になった人はぜひ読んでみて。
おわり