久しぶりの探検記事です。今回訪れるのはユーシン渓谷。名前だけ聞くと海外みたいですが日本です。なんなら神奈川県なので関東圏になります。
- 2022年6月の段階でユーシンブルーは見られず….これはダムを解放しているためです。
- 道はある程度復旧されていたので林道や隧道を目的に探検するなら訪れてもいいかもしれないです。
- 道のりは玄倉ダムまでは往復3時間程度かかります。※13キロ歩きました。
- 熊木ダムまではさらに遠く往復7時間程度かかります。
残念ながら私たちが訪れた時はユーシンブルーは確認できず….
そもそもユーシン渓谷ってなに?
「ユーシン渓谷」という珍しい名の由来は諸説ありますが、大正時代に森林管理小屋の番人をしていた小宮兵太郎が「谷深くして、水勢勇まし」と語った言葉から、湧津と名付けたとも言われています。
そんな「谷深くして、水勢勇まし」の美しい渓谷。
ユーシン渓谷の林道沿いに点在している玄倉ダムと熊木ダムに貯水された水が美しくユーシンブルーと呼ばれ秘境スポットととして一部の探検家たちが訪れていました。
ところが台風の影響で林道が大規模に破壊され長い間、道である林道自体が通行できませんでした。
最近になり林道はある程度復旧が進み通行可能になっていたので今回訪れてみる事にしました。午後暇だからどっか行くかーのノリで行ったのですが遠すぎて夜になってました。登山装備をしっかり持ってたので良かったです。
林道復活したならユーシンブルーも見られるじゃないか!と思うかもしれないのですが玄倉、熊木ダムが放水中のため貯水されておらずユーシンブルーを見る事は今回もダメでした。
ひたすら歩き続けて綺麗な景色は見られなかったよ。
ただ隧道マニアにはたまらないトンネルが多く私(書いてる人)は楽しめました。めちゃくちゃ歩いたけど….
車を駐車場に停めて準備する。ユーシン渓谷付近で最も近い駐車場だと思う….ここからは徒歩でしかアクセスできないのだが駐車場からやや歩くので注意したい。気持ちが高まりすぎて駐車場沿いの山道を数分歩いてしまったのだが全然違う位置にあるのだ。ユーシン渓谷への始まりの道は物物しい看板が多く立っているので目印にするといい。
近くにはキャンプ場もあり、ひと気はあるが、夜の駐車場は真っ暗で不気味でした。明かりは必須!
このように一目でスタート地点とわかるのでこれがなかったら道を間違えていると思ったほうが良い。なお民家が近いので静かに行動したいところ。
ここを直進する。付近にはそれっぽい細道が多数あるので間違えないように注意。
玄倉川。どこからがユーシン渓谷と言われる境目なのかは不明だがこの川がこの後もずっと続いており上流ではドンドン綺麗な色に変わっていくのが楽しい。
まだまだ元気に歩いているがこの後数時間歩き続ける….ある程度の覚悟が必要な探検なのだ。ちなみに車の通りは全くなく、あまり後ろを気にしなくていいので嬉しい。
水が溜まるスポットではユーシンブルーの片鱗をみることができる。ここは入り口から近い位置なんだけどこのレベル。上流のダムが貯水されていたらとても綺麗だっただろうなぁ。
発電所と自撮りでダムカードがもらえる!玄倉第一発電所へ
そんなこんなで第一の人工物である玄倉第一発電所へ。こちらの発電所にて自撮りをするとダムカードを2種類もらえるようだ。というのも奥地にある玄倉ダムや熊木ダムは歩けるといえば歩けるのだが、落石などのリスクもあるため手前にある発電所でいいよ。という神奈川県の配慮である。
この壁面を見た時は本当にバイオの世界かと思ってテンション上がった。レリーフを動かしたら秘密の入口が現れそうだ。こんな凝った装飾の発電所は初めて見ました。
古ぼけた看板。
歩いていくと採石場のような場所があるがそこを境にさらに自然な世界へ。
森林浴だね
入口から歩いて約30分。ついにユーシンの看板を発見した。やっと入り口(というか案内)に到達したのか….ひらけた場所もあったが、正直ここまでは景色はあまり変わらず、ひたすら舗装された林道を歩いている感覚だ。
分岐が存在したが熊木ダム方面にへ向かう。分かれ道を右手に進むと下に道が。Googleマップで見ると終点は通り抜けできそうで施設の駐車場となっていた。ところがその口コミを見ると許可なく車では入れませんと記載あり。
個人的には山神様が気になるところ。いずれにせよ川からそれるのでユーシン目的なら道を間違えないように注意してほしい。
だいじょうぶ?(煽)すぐに助けてさしあげろ。と思う年季モノ看板。女の子のザックデザインに年季を感じるのであった。
進んでいくと何やら大量の建材が。発泡スチロールのような材質だったが遠くからなので何かは不明。
ここから本格的な探検へ
さて先ほどから二箇所ほどそれっぽい入り口を経由してきたが、ついに真の入り口へ辿りつた。真の案内板に続いて真の入り口。歩き始めて40分くらい(遠すぎィ)ここからは落石に注意したい。この先の道で石がガラガラと落ちてきたので看板はマジです。危なそうなところはヘルメット被って行動しました。
いよいよ探検感が出てきた!大きな建造物にテンションが上がる。そして脇の大規模な土砂崩れに恐怖を感じる。土台が丸見えだ。落石除けの洞門。
普段車からこの柱を見ることが大きいが降りて隣に立つと思ったよりも太く驚く。でかい建造物はワクワクする。と同時に恐怖感を覚える。ちなみに触れたらめちゃくちゃ手が汚れたので触れるのはおすすめしない。
ここから怒涛の隧道ラッシュ。まずは小手調の短め隧道だ。あまり怖くないので安心を。ライトなしでも余裕だぜ。
新青崩隧道手前でついに力尽きる彼女。
もう帰りたくなってきたよ
そろそろ時間もやばいので玄倉ダムまでにしようと目的地を変えて進むことに。しかしこの隧道が本当に怖かった。とにかく暗く私もここまで暗くて長いトンネルは初めて歩いたので正直恐怖感があった。全く光の入ってこない状況で目が慣れても先は見えず….二人で固まりながら歩いた。
気づいたら隣を歩いてるどちらかがいなくなりそうでお互いにそういう意味で怖かった。この隧道は旧隧道に直結しておりそれも距離を長くしている要因だった。こんな時間に探訪者がいるはずもなく静かでした。
途中から新しいトンネルから古い隧道になるのかゴツゴツした岩肌も見られたが真っ暗だったため撮影できず。動画には収めた。
トンネルを抜けるともう暗くなっていた。一キロくらい歩いただろうと思ったのだが、327mのようです。いやそれでも長いか….久しぶりにゾクゾクできました。
帰りもここを通ると考えると少し怖いがここをぬければもう玄倉ダムは目の前だ。時刻は19時。帰りはトンネル以外も真っ暗である。
玄倉ダムに到着!片道1時間30分かかりました。
ついに玄倉ダムに到着。完全に廃墟である。ここで貯水していたら綺麗な水が見られたはずだが、見ての通り解放している。令和5年から貯水するとの噂もあるぞ。
寂れた雰囲気がたまらない。
この位置から貯水部分を眺めると綺麗なようだ。水があればの話だが….でも一つの目標地点まで来られたよかった。
探検楽しかったね
熊木ダムに向かうにはこの先さらに歩き続ける必要がある。今回は時間と雨のためここで切り上げることにした。次はユーシンブルーが見られるようになったら訪れたい。繰り返しになるがここまでで往復3時間、熊木ダムは7時間程度かかるので時間に余裕を持って訪れよう。決して今回のように午後の暇つぶしに弾丸で来てはいけない….
帰り道はこんな装備。完全登山スタイル。ヘッドライト、ゴアテックスのカッパ、ライト、ヘルメット。雨も降り出し本当の意味でアドベンチャー。
厚木パーキングのさがみ食堂でホッと一息。今回も楽しかった。次は令和5年に行きたいな。
次こそユーシンブルーを見よう!(林道13キロは結構辛かった)
それでも雨の中この行程を歩ききった彼女はすごいと思いました。タフです。